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2012.12.16 21:32


『そのホテルは地下にあるという。
最下階は十三階、客室は九十九ある。
募集しているのはフロントデスクの受付だった。
年齢や学歴は問わず、接客の経験がなくてもかまわない。
勤務時間は日没から日の出まで。
夜に強く、孤独癖があり、めったにいらいらしないひとを歓迎する、という。』


bookオテルモル

オテル・ド・モル・ドルモン・ビアン。
主人公の希里(きり)が採用されたそのホテル、いえ「オテル」はちょっと風変わり。
ビルとビルのせまいすき間に建っていて、横歩きじゃないと入れない。
チェックインは日没、チェックアウトは日の出までと厳しく定められ
会員たちは最高の眠りを手にするために、この奇妙なオテルに毎晩集まるのです。

とにかくすべてが不思議で、現実味のないお話。
地下へ地下へと深く掘られたホテルもなんだかおかしいし
そこで働く客室係の外山さんのたたずまいもなんだか不思議。
希里が採用された一番の理由が、彼女が眠りを誘う顔だからですって。ふふふ。
そしてホテルへ入るまでの路地は、狭すぎてマイム・マイムのようなステップになってしまう(笑)

全体がほわんとした夢の中のような印象で、なんだか心地良いのです。
むずかしい教訓みたいなのは語られず、淡々としているのに
読んだ後、不思議な余韻が残るのはなぜなんだろう?

レビューを読むと、「村上春樹っぽい」という意見が複数あったのが意外でした。
読んでいるときはこれっぽっちも思わなかったけど
ふりかえってみると、うーむ、なんとなくわかる。
村上さんの短編っぽい、ドライな不思議感というのかな、そんなのが残ります。

短くてあっさりした作品なのに、駅前でふとビジネスホテルを見かけると
今ここに泊まっている人は快眠中なのかなぁ、とか
深夜のフロント係の人は、睡魔をかき消すために変な踊りを踊っているのかな、なんて
ふと考えてしまうんです(笑)

オテル モル/栗田有起  180P
お気に入り度:★★★★☆

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タグ : 栗田有起 長編小説

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