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2012.10.13 20:30


『いつものこと、と思っていた。
二十時三十分に父の属するクラブに集合。いつものことだ。
ただ、祝うべき何かがあるのか、思い当らなかったけどそれだって、たまにあることだ。
集まって、そのときようやく祝うべき何かがもったいぶって発表される。』


bookチーズと塩と豆と

図書館の棚で並んでいるのを、なんとなくタイトルに惹かれて手に取りました。
そしたら私の好きな角田さんが収録されたアンソロジーだったので
ワクワクして借りてきました!

最初の章を読み始めて、ん!?と妙な違和感を感じました・・・
この4つの物語は、ヨーロッパ各地を舞台に、その地に暮らす女性を描いていて
つまり登場人物や背景、文化などすべて異国の世界。
角田さんはスペインのバスク地方を、井上さんはイタリアのピエモンテ州。
森さんはフランスのブルターニュ地方を、江國さんはポルトガルのアレンテージョ地方を。

その中でいちばん印象的だったのは、森絵都さんの「ブレノワール」。
フランスでも「地の果て」と呼ばれる田舎、ブルターニュ。
その故郷での迷信や呪縛、外の世界に交わろうとしない人々の頑なさに嫌気がさした主人公は
シェフの修行のため、パリへと飛び出します。
黒麦粉のしょっぱいクレープや豚の腸詰にうんざりしていたのに
次第に故郷への思いや、反発していた母への思いが、まるで氷が解けるように
あたたかく溶けだしていく様が、しっくりと心に残りました。

その他はあまり共感できるものはなかったけど、江國さんの「アレンテージョ」は
まるで映像を見ているように鮮やかな夏の風景を描いていたし
オレンジを食べたときの指の香り、甘いシロップ漬けの黄色い菓子の香りなど
嗅覚もじゅうぶんに刺激されて、美しい映画を見ているようでした。


■収録作品■
「神様の庭」角田光代
   アイノアは、何かというと家族親戚で集まって食事をする習慣が我慢できない。
「理由」井上荒野
   年の離れた教師カルロと恋をしたアリダは幸せだった。
   周囲は非難したけど、そして彼は目を覚まさないけれど。
「ブレノワール」森絵都
   ジャンは古臭い迷信に縛られる故郷が、家族がうんざりしていた。
   洗練されたパリで料理の修業をしたがやはり故郷への思いはなくしていなかった。
「アレンテージョ」江國香織
   ルイシュとマヌエルは、旅先のホテルでさまざまな人に出会う。

チーズと塩と豆と/角田光代他  200P
お気に入り度:★★★☆☆

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タグ : 角田光代 井上荒野 森絵都 江國香織 アンソロジー

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