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2012.10.13 21:00


『性交した。夫はすぐに眠ったが私は眠れず
起きて服を着て、ベランダにいって煙草を吸った。
日中は雨が降っていたのに夜空は晴れ渡っていて
濃紺の空には厚ぼったい雲までかかっている。
いくつか星が見えた。
すっと一筋、こぼれおちるみたいに星が流れた。


book予定日はジミー・ペイジ

ある晩、マキはベランダで流れ星を見ながら、突然、子供ができたかも、と思います。
そしてその思いは実際のものとなり、マキは身ごもるのでした。
しかし、夫や周囲の人々が手放しで喜び、おめでとうと言ってくれるのに
マキは不思議な気分に陥ります。
それが嬉しいことなのかまったくわからないのです。
そして、素直に喜べず、そんなふうに考えてしまう自分に自己嫌悪になるマキ。

そんなことはおかまいなしに成長していく赤ちゃん。
夫に八つ当たりしてみたり、同じような妊婦さんのブログにコメントをしたり、
プレママクラスに参加してがっかりしたり。
そうやって自分の感情をあちこちにぶつけていきながら、知らず知らずのうちに
赤ちゃんと一緒にマキも成長していったのでしょうね。

それにしても角田さん、出産経験はないというのに
この妊婦期間の心の揺れ動きのリアルさったら!
そうなんですよね、とくに初めての妊娠って不安やとまどいはたくさんあると思う。
なのに周りは、おめでとう!よかったね!名前は決まった?とどんどん先へ進んでしまう。
妊娠期間はよく、十月十日(とつきとおか)というけれど
それは赤ちゃんの育つ期間でもあり、母親となっていく期間でもあるのでしょうね。

なんだかいろいろ忘れていた気持ちが蘇ってくるようで
読みながらときどき、鼻の奥にツーンとこみ上げてくるものがありました。
すごくすごくよかった!
妊娠なんて考えたこともないときに読むのもいいと思うし
妊娠中に不安になったときも、出産後育児に疲れたときにも
そして私のように新鮮な気持ちを忘れかけた人にも(笑)
とってもおすすめしたい本です。

ときどき出てくる、ささみとセロリのサラダだの、浅蜊と小松菜のパスタだの、
アボカドと湯葉のサラダだの、豚ひき肉とキムチとトマトの冷やし中華だの、
マキがつくるおうちごはんもすっごく美味しそうで気になりました!

予定日はジミー・ペイジ/角田光代  247P
お気に入り度:★★★★☆

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タグ : 角田光代 長編小説

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