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2012.09.14 02:00


『おみちゆきは毎晩、村が寝静まったころに行わなければならない。
集落の家々が、もちまわりで行う。
昔は男にしか許されていなかったらしいが
今は女もおみちゆきにいく。』


2011年に出版された、角田さんの新しい短編集です。
bookかなたの子


いつもそうなのですが、本を選ぶときにあまり前情報を入れないようにしています。
まっさらな状態で読み始めたいので。
この本も、角田さんの本というだけで手にとったのです。

8編の短い物語は、どれも「闇」を描いています。
それも、こわーーい闇・・・・。


生きて墓に入った和尚のもとへ、村の人たちが毎晩交代で通う。
そこで征夫が聞いた、墓の下から聞こえる声は・・・「おみちゆき」

同窓会に集う5人の顔ぶれを見て、亮一はぞっとした。
小学3年の夏の記憶が、恐怖とともに蘇ってきたのだ・・・「同窓会」

駅から離れた、寺の隣に立つ古い家を購入した勇作。
しかしその直後から、妻が意味不明なことをつぶやくようになる・・・「闇の梯子」

妻と夫婦喧嘩をした晩、啓吾は昔の彼女の朔美に連絡をする。
少しも変わらない姿の朔美だったが、次第におかしなことを口走る・・・「道理」

私がある晩見た夢。川べりを歩く母と私。私を抱く母。そして母は・・・
やがて子を持った私は、繰り返し見たその夢が現実となる・・・「前世」

子供の頃から見えていた、部屋の隅からこちらを見ている少女。
それは生まれてすぐ亡くなった双子の妹の恨みだと思うのだ・・・「わたしとわたしではない女」

文江は亡くした子に名前をつけて毎日手を合わせていた。姑に固く禁じられていたのに。
子への思いが日に日に募る文江は汽車を乗り継いで、死んだ子に会えるという地をめざす・・・「かなたの子」

日都子はなにも覚えていなかった。なぜひとりでパワースポットめぐりツアーに参加したのか。
自分がどこへ向かっているのか。何をしでかしたのか・・・「巡る」



自分が今どこにいるのか、見えない恐怖。
そして目が慣れてきて、周囲が薄ぼんやり見えてきたときの恐怖。
「闇」と「静けさ」。
子供の頃に怖い昔話を聞いて夜眠れなくなったり、トイレに行けなくなったような
そんなじんわりした怖さがあります。

これはホラーと言えるのでしょうね。こんな分野を書かれるなんて意外でした。
角田さんの作品って、読むたびにまったく異なる印象を与えてくれて
ほんとに毎回驚かされます。


■収録作品■
「おみちゆき」
「同窓会」
「闇の梯子」
「道理」
「前世」
「わたしとわたしではない女」
「かなたの子」
「巡る」

かなたの子/角田光代 229P
お気に入り度:★★★☆☆
第40回(平成24年/2012年)泉鏡花文学賞受賞『かなたの子』

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タグ : 角田光代 短編小説集

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